自立した老いとは 恩師の書より       その1 

 このコーナーでは、私の小学校時代の恩師とそのまた師である校長の二人が10数年にわたって続けた手紙の一部を紹介します。

 私の恩師とは小学校6年生の時の担当で、今も時々手紙やメールをやり取りし、たまには飲み、そして同窓会も開かれています。

 小学児童だった私たちがなぜ担当教師にそこまでなついたのか。今も親しくお目にかかるのか。なかなか言葉で表しきれませんが、基本は私たち児童と対等な目線で指導をしてくださったことにあると思います。

  その恩師が師として尊敬しつづけたのが、初任地小学校の校長でした。特に校長が99歳で亡くなられるまでの晩年の20年近く、他人の世話にならないように日々努力し、独居を続けられた姿に大いに学ばれたようです。

  お二人が交換された書簡は、絵手紙も含めかなりの数になり、まだ整理を進めています。取り合えず絵葉書を含め20通ほどをここに紹介します。

 高齢者社会での自立した男の生き方、その模範、理想の姿がこの書簡に記されています。無論男だけなく女性にとっても、自分の老いとの付き合い方、豊かな生き方の範をそこに見い出すことができると思います。このブログ「自立した老いとは 恩師の書簡から その2」以降をぜひご覧ください。

  恩師の名前は原田雅司さん その校長は加藤盛夫さんです。
 お二人の簡単なプロフィールは後のブログ「その10」に掲載します。

まずはある雑誌(※)に掲載された原田さんによる加藤さんの紹介を抜粋します。

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   私が、40数年前、大学を卒業し、初めて小学校の先生になったとき、その時の校長先生であった加藤盛夫さんという方がいますが、現在93歳(執筆当時平成16年)で元気に独り暮らしをしています。10数年前、妻に先立たれ、それ以来誰にも頼らず、まさに独りで食事、洗濯、生活の全てを自分でやっています。今も毎年、毎年、一年の目標を定め、「あせるな(無理するな)、あきらめるな(ぼちぼちでいい)、歩みを止めるな」と日々懸命に生きています。

 私は、この先生と毎月絵手紙を交換し、もう10年近くになります。この絵手紙の一枚をご披露します(下部に表示した絵手紙「春近し」)

 見てください。「寒風の中、河原のネコ柳の芽がふくらんでもう節分。残り少ない人生だから、一層春の来るのがいとしいです。いつも御恵与くださる絵手紙にどれほどなぐさめられるか、感謝の気持ちでいっぱいです。一生けんめい生きていることが、楽しく永眠できる秘訣と信じています。今日も全力投球の生活です」と書いておられます。
 まさに男の自立した生き方の手本、人生の手本と思っています。

※「あいち いきいき人生」(愛知県社会福祉協議会・長寿社会センター発行・vol28 2004年春号)
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以下は加藤さんが原田さんに送った絵葉書の一葉です。

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